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「身元保証」だけではない。私たちが考える終身サポート

2026 9/07
ブログ
2026-09-07

先月、全国高齢者等終身サポート事業者協会のオンライン会合に参加しました。

今回の会合では、成年後見制度の見直しや社会福祉法の改正などについてのお話とともに、「意思決定支援」について考える機会がありました。

その中で、私たちにとって特に印象に残った考え方があります。

支援の中核は、本来「身元保証」ではなく、「終身」にわたる意思決定支援にある。

高齢者等終身サポート事業者は、本人に代わって物事を決める存在ではなく、元気な時からその方の価値観や希望を知り、本人が決めることを支えていく存在である、という考え方です。

このお話を聞き、私たち自身、これまでの事業を振り返るきっかけにもなりました。

「身元保証」から始まった私たちの事業

あおばみよりが高齢者等終身サポート事業を始めた当初、私たちが特に前面に出していたのは「身元保証」でした。

入院するとき。
高齢者施設へ入居するとき。
緊急時に連絡を受ける人が必要になったとき。

身寄りのない方や、身近に頼ることのできるご家族がいない方にとって、「身元保証人をどうするか」は大きな問題です。

もちろん、今でも身元保証は私たちの大切な役割の一つです。

しかし、実際に契約者の皆さまと関わり、日々の生活を支援するようになると、身元保証だけでは表すことのできない役割の方が、むしろ大きいのではないかと感じるようになりました。

日々の暮らしの中には、たくさんの「選ぶ」があります

私たちが関わるのは、入院や施設入居といった大きな出来事だけではありません。

「これからも自宅で暮らしたい」

「そろそろ施設を考えた方がいいだろうか」

「病院を受診したい」

「このサービスを利用してみたい」

「今困っていることを、どうしたらいいだろう」

日々の暮らしの中には、大小さまざまな「選ぶ」場面があります。

そんなとき、支援する側から見れば、

「こちらの方が安心だろう」

「本人のためには、この方法が良いだろう」

と思うこともあります。

けれど、そこで支援者が答えを決めてしまうのではなく、

「ご本人はどうしたいのだろう」

というところから考える。

その方がこれまでどのような暮らしをしてきたのか。
何を大切にしているのか。
何が好きで、何を嫌だと感じるのか。
これから、どのように暮らしていきたいのか。

そうしたことを日頃の関わりの中で少しずつ知り、ご本人と一緒に考えていくこと。

今では私たちは、そうした役割こそ、終身サポート事業の大切な部分ではないかと考えています。

意思決定支援には「近道がない」

今回の会合でもう一つ印象に残ったのが、

意思決定支援は「近道のない支援」

という言葉でした。

これは、日々の支援をしている私たちにとって、とても実感のある言葉です。

ご本人の気持ちが、いつもはっきり決まっているとは限りません。

一度決めたことについて、後になって迷うこともあります。

周囲から見れば心配に感じる選択を、ご本人が希望することもあります。

そんなときに、周囲が「本人のためだから」と代わりに決めてしまえば、早く答えが出るかもしれません。

反対に、「本人が決めたことだから」と、すべてをご本人の責任にしてしまうことも、私たちの考える支援とは少し違います。

話を聞き、必要な情報をお伝えし、ときには一緒に迷い、また考える。

意思決定支援とは、そうした時間のかかる関わりを積み重ねていくことなのだと思います。

今回の会合でも、意思決定支援について、他者が判断を肩代わりすることをできるだけ避け、継続的に関わりながら、繰り返しチャレンジしていくことの大切さが示されていました。

「元気なとき」から関わることの意味

そして、終身サポート事業だからこそ大切にしたいことがあります。

それは、何か大きな問題が起きてから初めて関わるのではなく、元気なときからその方を知っていくことです。

普段の何気ない会話の中にも、

「こういう暮らしが好き」

「これは嫌だな」

「もし自分に何かあったら、こうしてほしい」

という、その方らしさを知る手がかりがあります。

そうした積み重ねは、将来、ご本人が自分の考えを十分に伝えることが難しくなったときにも、大切な意味を持ちます。

今回の会合でも、元気な時から本人の尊厳・価値観・選好を理解し、意思確認が難しくなった際には、その意思を推定するための情報を関係者へ提供していくことが、終身サポート事業者に期待される役割として示されていました。

あおばみよりでは、ご本人の希望を整理するための意思表示指示書(エンディングノート)の作成・見直しにも取り組んでいます。

ただ、書面だけですべてが分かるわけではありません。

日々の会話や、一緒に何かを選んだ経験、迷ったときにどのように考えたのか。

そうした日常の関わりそのものが、その方を理解するための大切な情報になるのだと思います。

身元保証人ではなく、その方の人生の伴走者として

身元保証は、高齢者等終身サポート事業の大切な役割です。

しかし、私たちが目指しているのは、単に「身元保証人になること」ではありません。

契約者の方の日常生活を支えながら、その方が何を望んでいるのかを一緒に考え、できる限りその思いを実現していく。

そして、ご本人だけでは難しいことがあれば、必要な人や制度につなぎながら、その実現を支えていく。

その方が、その方らしく暮らし続けるための伴走者でありたい。

今回の会合で、

「支援の中核は、本来『身元保証』ではなく、『終身』にわたる意思決定支援にある」

という考え方に触れ、これまで私たちが日々の支援を通して感じてきたことと重なるものがありました。

これからも、私たちが答えを決めるのではなく、

「あなたは、どうしたいですか?」

という問いを大切にしながら、契約者の皆さまと一緒に考え、歩んでいきたいと思います。

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